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短歌10首

・「がんです」と医師の宣告遠慮なし遠花火のように聞いている我れ
・治りません。付き合うのですときっぱりと若き医師から励まされいる
・姉逝ケリ。一目会いたし。。両側を家族の支えで急ぐ信濃路
・抗がん剤効いてほしいの祈り込め滴(しずく)目で追う病院ベッド
・「血液がん」の病名使わず友人に暑中見舞いを上手く書けぬか
・肝がんの先輩記者からケータイあり「要するにだな君、生きる意欲さ」
・入院中も原稿依頼のケータイに元気装い快諾する我
・ありがたし石段上の掲示板読むふりをしてひと息入れる
・稿料の振り込み確認した午後は足取りも軽し新宿地下街
・うず高き資料の山が部屋を埋め我が「平成」は未整理に逝く
(以上「歌集・伊那」平成三十一年版より)

七夕の夜、星に祈る2019-07-31 ブログトップ

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