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七夕の夜、星に祈る

病院では各階端っこに、患者が来客と寛ぐデイルームがある。その真ん中に今週は笹の葉飾りが登場した。脇にカラフルな短冊とペンも置かれた。星に願いをという粋な配慮だ。場所が場所だけに金儲けや合格祈願は影を潜め、やはり入院中の家族や友人の 病気回復が主流だ。小生も下手な一首を書き入れて、こよりで結んだ。

じいちゃんも治って帰ると七夕のほしに誓っておやすみなさい

入院患者にとって夜は時間をもて余して寝つかれない。午後8時、面会時間が終了。9時には全館消灯し、9時半には個室部分も。10時にはイヤホンテレビも消される。すると読書もできないので、ラジオを聴いたり、ミニパソコンのユーチューブで落語を聞いたりする程度だ。

七夕の夜は、午前3時からラジオ深夜便を聞いた。七夕にちなんで星の歌が紹介された。最初は「たなばたさま」。[るんるん]笹の葉さらさら 軒端にゆれる お星さまきらきら・・我が家の孫たちは必ずこの歌ですやすやと眠ってくれた。

次いで宮沢賢治の「星めぐりのうた」。[るんるん]赤い目玉のさそり 広げたワシのつばさ 青い目玉の子犬・・。何と澄みきった星空の光景。こうなると次は星を歌ったどんな唱歌が紹介されるかと期待したが、残りは大人向けだけだった。そうだラジオ深夜便3時台は年間を通じて歌謡曲の流れる時間帯だった。

だが折角なので、同夜の深夜便で流れた作品名と歌手をすべて記しておく。星は何でも知っている(平尾昌晃)、星屑の町(三橋美智也)、星空に両手を上げて(坂本九)、見上げてごらん空の星を(同)、夜空の星(加山雄三)、空に星があるように(荒木一郎)、星に祈りを(黒沢ほかのバンド)、願い星叶い星(西郷輝彦)、星空のロマンス(ピンキーほか)、星影の小径(ちあきなおみ),以上。

高校時代、今は亡き級友が「星は何でも知っている」のドーナツ盤レコードを買ってきたので聞きながら、夢中で歌った古きよき日を思い出す。  おわり

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